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平成17年度救急科専門医試験
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救命救急士によるアドレナリン(エピネフリン)投与について正しいのはどれか?
a. 1.0mgを静脈内投与する。
b. 気管内投与でもよい。
c. 医師の指示を1回受ければ、3回までは投与できる。
d. 2回目の投与は初回投与から2分後に行う。
e. 気管挿管の認定救急救命士だけが実施できる。

【 正解 】 a


a. 下記のように正解です。但しprefilledシリンジを用いる。
b. 気管内投与は禁ずる。
c. 再投与は、都度医師の指示を受ける。
d. 5分毎に投与する。
e. 気管投与の認定救急救命士


平成18年4月から救急救命士が医師の指導の下、CPA患者に対して、エピネフリンの投与が認められた。

  • 1mgをbolus投与で3~5分毎に静注。

エピネフリン1剤使用の場合のプロトコール
【対象者】
心肺機能停止状態の症例(心停止または呼吸停止のもの)
【適応と考えられるケース】

1.
目撃者のある8歳以上の心肺機能停止症例のうち、心電計モニター波形で
(1) 心静止
(2) 無脈性電気活動
の何れかを呈し、頸動脈で脈拍を触知しない例
2.
8歳以上の心肺機能停止症例のうち、心電計モニター波形で心室細動/無脈性心室頻拍を呈し、頸動脈で脈拍を触知しない例(目撃者の有無は問わない)

【禁忌となるケース】
特になし
【薬剤投与を実施する必要はないと考えられるケース】

1.
明らかに発症から20分以上経過していると考えられる心肺機能停止症例のうち、心電計モニター波形で心静止または無脈性電気活動を呈する症例では薬剤投与を実施しても予後の改善が期待できないため、薬剤投与を実施する必要はないと考えられる
2.
目撃者のいない心肺機能停止症例のうち、心電計モニター波形で心静止または無脈性電気活動を呈する症例では薬剤投与を実施しても予後の改善が期待できないため、薬剤投与を実施する必要はないと考えられる

【プロトコール】

1.
対象として適合した場合、on line medical controlを受ける
2.
処置を行うにあたっては、スタンダードプレコーション、すなわち、手洗い、手袋の着用、その他の防護具の着用、針刺し事故対策に努める
3.
薬剤投与のために静脈路を確保する場合、それに要する時間は1回90秒以内として、試行は原則1回とし、3回以上を禁ずる
4.
静脈路の確保方法は、特定行為としての静脈路確保方法に準ずる
5.
投与する薬剤はエピネフリンに限定する
6.
エピネフリンは1mg/1mlに調整したプレフィルドシリンジのものとする
7.
薬剤投与経路は経静脈に限定し、気管内は禁ずる
8.
エピネフリンを静脈注射した際は、その都度乳酸リンゲル液20mlで後押しするなどし、さらに薬剤を投与した四肢を10~20秒挙上する
9.
エピネフリンは静脈路確保後すぐに1mgを投与し、その後に患者搬送を開始する
10.
エピネフリン投与後は1分後に効果を確認し、効果がない場合はエピネフリン1mgの投与を前回投与後から5分毎に病院到着まで繰り返してもよい
11.
エピネフリンを再投与する際にも毎回使用前にon line medical controlを受ける
12.
エピネフリンの投与量は年齢、体重にかかわらず1回1mgとする
13.
薬剤を投与した際には、毎回静脈路を確保した血管を入念に観察し、薬液の漏れを意味する腫脹などがないかどうかを確認する
14.
静脈路を確保して薬剤を静脈注射した際に薬液の漏れがあった場合は、新たな静脈路の確保は禁ずる
15.
薬剤投与を行う場合は、原則的に指示を出す医師と継続的に会話ができる状態を保持する
16.
薬剤投与例は地域メディカルコントロール協議会において事後検証を受けるものとする

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