除細動の手技で正しいのはどれか。2つ選べ。
a. エコー用のジェルも使用できる。
b. VFに対しては心電図に同期させて通電する。
c. パドルの左右表示マーク(apex, sternum)を遵守する。
d. 電極パドルには胸郭が変形する程度(約10kg)の圧力を加える。
e. 電極パドルを患者の胸にあてた状態で充電する。
【 正解 】 d,e
a. エコー用のジェルも使用できる。
b. VFに対しては心電図に同期させて通電する。
c. パドルの左右表示マーク(apex, sternum)を遵守する。
d. 電極パドルには胸郭が変形する程度(約10kg)の圧力を加える。
e. 電極パドルを患者の胸にあてた状態で充電する。
【 正解 】 d,e
a. 通電用のジェルの他に、生理食塩水に浸したガーゼ・シール状のジェルパッドを使用できるが、エコー用のジェルは使えない。
b. VFおよびpulseless VTに対して、R波に同期させることなく直流(direct current: DC)通電を行う。これら以外のリエントリーによる頻脈性不整脈(具体的にはVT、上室性頻拍、心房細動・粗動)に対して、R波に同期させて通電する方法をcardioversionという。これらを総称してカウンターショックと言う。
c. パドルに表示されているApex・sternumは無視してよい。ただし心臓を挟むように胸骨部(鎖骨下の上部胸骨右縁)と心尖部(第5肋間左前腋窩線上)にパドルを置く。
d. 電極パドルには胸郭が変形する程度(25ポンド=約10kg)の圧力をかける。
e. 電極を患者の胸に当てた状態で充電を行う。除細動を行わなかった場合には、内部放電を行う。
・除細動が1分遅れるごとに蘇生率が10%低下する。
・G2000における勧告では、VF発生から除細動までの時間 (院内)3分 (院外)5分
・通常除細動器を立ち上げると非同期の設定になる。
・cardioversionを非同期で行った場合>>>R on TからVFに移行することがある。
・VFに同期させた場合>>>R波を感知できず通電できない。
・一旦除細動に成功したが、その後VFが再発した場合、その後のショックは以前成功したエネルギーレベルで行う。
・小児のVF例では、最初3回は2-4-4J/kgで、以降4J/kgで行う。
・開胸時には0.5J/Kgで行う。
・経胸腔インピーダンスを考えると、呼気相での通電が望ましい。
・永久ペースメーカーあるいは植え込み型除細動器(ICD)がある場合、電極パドル間を結ぶ線がジェネレーターと心臓を結ぶ線と直交するようにしたほうが安全である。すなわち前胸部と背部あるいは両側胸部に貼ったりする。
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