四肢骨折の整復・固定法で誤りはどれか。2つ選べ。
a. 手関節のギプス固定・・・70°背屈位
b. 8歳児の大腿骨折・・・介達牽引
c. 不安定型骨盤輪・・・創外固定
d. 股関節後方脱臼・・・直達牽引
e. 大腿骨頚部骨折・・・股関節のギプス固定
【 正解 】a,e
a. 手関節のギプス固定・・・70°背屈位
b. 8歳児の大腿骨折・・・介達牽引
c. 不安定型骨盤輪・・・創外固定
d. 股関節後方脱臼・・・直達牽引
e. 大腿骨頚部骨折・・・股関節のギプス固定
【 正解 】a,e
a. 手関節のギプス固定……良肢位は20°背屈位
b. 8歳児の大腿骨折……小児の骨折に対しては、介達牽引を行う。ただし簡便だが、牽引力は弱い。
c. 不安定型骨盤輪骨折……創外固定を行う。
d. 股関節後方脱臼……以下の解説参照。
e. 大腿骨頚部骨折……直達牽引・介達牽引を行う。
①介達牽引法
皮膚を介しての牽引で、牽引カは強力ではないが、約3kgまで耐えられる。手術までの期間が2~3日の時に行われる。
②直達牽引法:
骨に綱線を刺入し直接牽引を働かせる方法で、強力な牽引を得ることができる。キルシュナー鋼線を大願骨顆上部、または脛骨近位脛骨隆起部に通して6~10kgで牽引する。疼痛軽減の目的で手術前一時的に行われる場合、2~3kgで牽引する。刺入部位の感染や神経麻痺、循環障害に注意することが重要である
皮膚を介しての牽引で、牽引カは強力ではないが、約3kgまで耐えられる。手術までの期間が2~3日の時に行われる。
②直達牽引法:
骨に綱線を刺入し直接牽引を働かせる方法で、強力な牽引を得ることができる。キルシュナー鋼線を大願骨顆上部、または脛骨近位脛骨隆起部に通して6~10kgで牽引する。疼痛軽減の目的で手術前一時的に行われる場合、2~3kgで牽引する。刺入部位の感染や神経麻痺、循環障害に注意することが重要である
・ 徒手整復法……屈曲整復法
・ 直達牽引……長管骨骨折・寛骨臼不安定型骨盤骨折・頚椎脱臼骨折
下肢では体重の1/8程度の重量から開始する。
・ 介達牽引……小児の骨折に対して行う。1~3kg程度で牽引する。
【四肢固定時の良肢位】
肩関節>>70°前外方挙上位
肘関節>>90°屈曲・回内回外中間位
手関節>>20°背屈位
股関節>>軽度屈曲外転位
膝関節>>10~20屈曲位
足関節>>中間位
・ シーネ・ギプス包帯固定……小児の骨折、転位の比較的少ない骨折
患部の上下2関節を含めて良肢位で固定する。
【禁忌】意識障害患者
・ 創外固定……開放骨折、多発外傷、粉砕骨折、不安定型骨盤輪骨折、感染性偽関節、脚延長
・ 内固定…髄内釘、螺子固定、プレート、キルシュナー固定など。
PR
この記事にコメントする
- ABOUT
解答・解説です。
カテゴリーは救急診療指針の項目に準じています。
尚、当ブログは日本救急医学会とはなんら関係がありませんので、あしからずご了承ください。
- カレンダー
04 | 2024/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
- カテゴリー
- フリーエリア
- 最新コメント
- 最新記事
- 最新トラックバック
- プロフィール
HN:
Dr-G
性別:
男性
職業:
ドクタ~☆
趣味:
フットサル♪
自己紹介:
このブログでは、日本救急医学会救急科専門医試験の解答・解説を、細々とアップして行こうと思います。
誤りがありましたらご指摘いただけると幸いです。
誤りがありましたらご指摘いただけると幸いです。
- ブログ内検索
- カウンター
- アクセス解析
- アクセス解析