心タンポナーデに対する心嚢穿刺の方法で正しいのはどれか。
a. 全身麻酔をかけて陽圧呼吸下に行う。
b. 頭をやや低くした仰臥位をとらせる。
c. 緊急時でも心エコーで確認する。
d. 本穿刺には23G前後の太さの針を用いる。
e. 静脈留置針により持続ドレナージを行う。
【 正解 】 c
a. 全身麻酔をかけて陽圧呼吸下に行う。
b. 頭をやや低くした仰臥位をとらせる。
c. 緊急時でも心エコーで確認する。
d. 本穿刺には23G前後の太さの針を用いる。
e. 静脈留置針により持続ドレナージを行う。
【 正解 】 c
a. 緊急処置なので局所麻酔および必要があればsedationにて行う。
b. 体位は、仰臥位あるいは30°~45°の半座位にすると、穿刺がしやすい。
c. 緊急時でも心エコー下でなるべく行う。
d. 23Gカテラン針にて試験穿刺を行い、16~18G静脈留置針にて本穿刺を行う。
e. ピッグテールカテーテルにて持続ドレナージを行う。
☆出血性ショックで説明の付かないショックの場合、必ず心エコーで心タンポナーデの有無を確認しておく。
剣状突起下穿刺法…左肋骨剣状突起角(Larry point:剣状突起左縁と左肋骨弓の交点の1横指下)より、45°の角度で穿刺する。
ブラインドで穿刺せざるを得ない場合、吸引をかけながら皮膚から4~5cm穿刺する。
胸骨傍穿刺法…胸骨左縁第5肋間より、胸壁に対して垂直に左肩峰方向に穿刺する。
☆濃厚な血液が引けて、排液のヘマトクリットが高く、凝固する場合には、心腔の誤穿刺の可能性がある。その場合、直ちに穿刺針を抜去して、心エコーで貯留液の変化を経時的に観察し、貯留液が増加する場合には、心嚢開窓術を行い出血の程度を確認して、開胸術の適応を検討する。
☆レントゲンにて縦隔の拡大や気胸の有無を確認する。
☆肝損傷を疑う場合には、エコーで確認する。
☆心嚢開窓術の合併症…右気胸・不整脈・postpericardiotomy syndrome(胸痛・発熱・倦怠感・心嚢液貯留)
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