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平成17年度救急科専門医試験
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IABPについて正しいのはどれか。2つ選べ。
a. バルーンを下行大動脈腹腔動脈直下に留置する。
b. バルーンは左室収縮期直前にしぼむ。
c. バルーン内にはCO2が充填されている。
d. バルーン容量は50~60mlである。
e. バルーン膨張がdicrotic notchに一致した拡張期圧上昇をもたらす。

【 正解 】 b,c,e ?

a.       バルーンを大動脈弓直下に留置する。深すぎると左鎖骨下動脈や頭部への血管を閉塞するし、浅すぎると腹腔動脈を閉塞して腹腔内臓器の虚血をもたらす。
b.       バルーンは左室収縮期直前にしぼむ。
c.        バルーン内にはCO2(あるいはヘリウム)が充填されている。
d.       バルーン容量は3040mlである。
e.        バルーン膨張がdicrotic notchに一致した拡張期圧上昇をもたらす。
 
IABPの適応
①広範な左室収縮機能低下による心原性ショック(AMIに合併した心室中隔穿孔やMRなど)
②心術後の低心拍出症候群で、人工心肺離脱例
③薬剤抵抗性心不全
④虚血に基づく難治性不整脈(心室性不整脈)
⑤左冠動脈主幹部病変や低左心機能患者におけるCAGやPTCA時の補助循環(stand-by PTCA)
⑥Forrester分類のsubset Ⅳ
 forrester.gif
 
 
 
 
 
 
 
 
後負荷(動脈系の血管抵抗による圧負荷)の軽減が主要効果であり、血圧の補助が役割である。
    オーグメンテーション効果…拡張期にバルーンを膨張させて冠血流量を増やし、心機能を改善する。
    アンローディング効果…収縮期直前にバルーンをdeflateさせて、陰圧効果により左室の後負荷の軽減をさせる。
 
・IABPが効果的に作用するには、心係数が最低でも1.2L//㎡以上必要である。
・大腿動脈穿刺の際には、右大腿動脈のほうが腹部大動脈への分岐角度が小さく、穿孔の合併は少ない。
 
☆IABPの禁忌
①高度のAR
②高度の大動脈硬化や大動脈瘤、急性大動脈解離がある例
     うっ血性心不全の末期
     不可逆性の脳障害
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